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「誰のため」「何のため」の仕事かが見える、だから毎日やりがいにあふれている

こんにちは、IMAGICA GROUP公式note編集部です。
今回は、ドラマ「岸辺露伴は動かない」「RoOT / ルート」をはじめ、アニメ「オッドタクシー」、PerfumeのMV、ZOZO NEXTのコンセプトムービーなどを手掛けてきた当社グループの株式会社ピクス(以下、P.I.C.S.)にフォーカス。
ジャンルを問わず新しい映像表現を追求するP.I.C.S.のプロデューサー 松竹奈央さんにインタビュー。裁量が大きく日々やりがいを感じていると語る松竹さんに、P.I.C.S.のこと、プロデューサーの仕事の魅力について伺いました。

ドラマ「RoOT / ルート」の制作の裏側についてはこちらの記事をご覧ください。


P.I.C.S.は、誰のために、何のために映像を作っているのかを見通せ、個人に任せてもらえる裁量が大きい会社

Profile:松竹奈央(まつたけ なお)株式会社ピクス プロデューサー。2015年、新卒でピクスに入社。ミュージックビデオ、企業広告を中心に映画や展示など幅広いジャンルの映像作品に携わっている。ドラマ『RoOT / ルート』ではプロデューサーを担当。

ーーー映像業界、P.I.C.S.に入社したきっかけを教えてください。

もともと映像が好きで、映画やミュージックビデオ(以下、MV)をたくさん見てました。好きな映像関係の仕事をしたいと、自分の中では当然の流れで進んだ感じです。P.I.C.S.はその中でも、MVだけではなく、当時プロジェクションマッピングを先駆けて手掛けていたり、最先端技術を活用した新しい映像表現を追求している会社という印象でした。幅広いジャンルの映像制作に携われることに魅力を感じて、学生時代の夏休みに1か月ほど短期のアルバイトをしたんです。会社の規模的にも社員や取引先など、人と人との距離感が近くて良いなと思いました。
その後、就活をしていく中でも、「誰のために、何のためにしているものなのか」繋がりが見えるところで働きたいと思い、P.I.C.S.に入社を決めました。

ーーーP.I.C.S.ってどんな会社ですか?

一般的なイメージでいうと、やはりMVやプロジェクションマッピングに優れている会社と思われていると思います。中に入ってみると、ジャンルに捉われることなく、幅広い案件に携わることができますし、個人に任せてもらえる裁量が大きい。自由にやりたいことができる環境だと思います。自分の仕事が誰のために、何のためにやっているのか目的が明確なので、やりがいも感じやすい。この演出を成立させるために、いまこの作業をしているんだ、みたいな。ひとつひとつのことをとっても、これをしてよかったなと見えやすく、日々やりがいを感じられると思います。ちょっとしたことでも、「あ~、そういう視点もあったか!」と気づきを得ることもあると思いますし。

ーーー入社してからの経歴を教えてください。

最初はプロダクションマネージャーとしてスタートしました。プロデューサーの下について進行管理や現場での制作進行、スタッフ等の手配やスケジュール管理などをおこなう仕事です。P.I.C.S.では入社後しばらくはさまざまな部署をローテーションして経験を積むので、いろいろな案件に携われます。私自身も一つのところにずっといるよりも、幅広い経験をしたいと思っていたので、MV、クライアントワーク(企業広告)、イベント関係・展示関係の映像、など広く関われたのは成長の糧になったと思います。そうして、、、気付いたらプロデューサーになっていました(笑)。

作品の正解は、作る側と観る側の関係で決まる

ーーー気づいたらプロデューサーになれないと思いますが(笑)、
プロデューサーのお仕事は?

映像を作りたいクライアントがいて、直接ないしは代理店経由でP.I.C.S.にお仕事をいただくことが多いのですが、飲食店と同じで、まず、お客様のオーダーを伺います。何を召し上がりたいのか、つまりどういう映像にしたいのか、何を目的にしているのか等、しっかりとお話を聞いて、そして、そのオーダー(映像)を作るため、必要な具材(スタッフや機材)を用意し、スケジュール、予算に合わせて、具体的に調理するのがプロデューサーの仕事です。
たとえば映画だったら、出資者を募り資金調達し、配給会社を探す、制作段階では、脚本、キャスティング、撮影スタッフや機材の手配など、映像制作に必要な声掛けをすべてプロデューサーがおこないます。
スタッフが迷ったとき、意見が割れたとき、どうする?となったときに、判断して決めるのが私の役割。自分の意見を主張するのではなく、落としどころを整理して、客観的な視点で判断することを求められます。

ーーー客観的な視点で判断するのに心がけていることは?

フラットに視聴者目線でいることを大切にしています。もちろん、脚本を先に読んでいるので、まるっきりおんなじ立場でいることはできないですが、見る人が違和感を覚えないような作りを心がけています。たとえば編集段階で、「なんでここはこう繋いでいるんですか?」などエディターさんに訊ねたり、意外とそれが監督やエディターさんの気付きになったりすることもあって。もちろん理由があることで、私の方が「あーなるほど、そうなんだ!」と納得することがほとんどですが。

ーーーいままでで印象に残っているお仕事は!?

P.I.C.S.に入社して4年目に、プロデューサーとして関わらせてもらった映画『花と雨』でしょうか。HIP HOPアーティストのSEEDAさんの半生をテーマにした作品です。もう、とにかくわからないことだらけ。映画は初めて担当しましたし、それまで2時間もの映像を作ったことがなかったんです。やり方がわからず、手探り状態でスタート。ただただ周りに聞きまくりました。今それをやったら良い顔をされないかもしれないですが、当時は未経験でシンプルにわからなかったから、周りの方も純粋に教えてくださった。いま思えば、プロデューサーになりたての頃に、こういう経験ができたのはありがたかったのかもしれません。

ーーー特に難しいと感じたポイントは?

いろいろありましたけど、中でも正解をどこに置くかに苦戦しました。それまではMVや広告など、明確にクライアントがいる仕事をすることが多かったので。たとえば飲料のCMであれば美味しそうに撮ること、観た人が飲みたい!と思えるものを作ることが正解ですよね。映画の正解ってなんだろうと考えたときに、一般の人にもちゃんと観てもらわなくちゃいけない。正解は、作る側と観る側の関係で決まるということを一番感じたかもしれないです。
『花と雨』の場合は原作となるアルバムを元に作られているので、それを作ったアーティスト、そのファン、そしてアルバムの世界観のそれぞれを裏切らない作品にしようと思いました。

クリエイターに絶大な信頼を寄せて

ーーー仕事をする上で大切にしている価値観は?

自分の中であれがいい、これがいいと判断するのではなく、クリエイターが良いと思ったことを一番に尊重することを心がけています。もちろん、予算やスケジュールに合わないことは調整させてもらうこともたくさんあるのですが、基本的にクリエイターを信じています。冷静に考えて、クリエイターの方々と私では背負っているものや覚悟が違うと思うんです。私は会社員として売上を上げて、お給料をもらっている立場ですが、クリエイターの方々は、自身のアイディアで勝負して、個人の名前でキャリアを積み重ねている。さらに、映像づくりはチームでおこなうもの。スタッフみんなのバランスを取りながら、みんなが納得したものとして作り上げなきゃいけない。たとえ無意識の範疇だったとしても、私が見ているもの、考えているもの、想像しているものより、遥かにいろんな世界が見えているはず。そこは絶対に信用しなきゃと思っています。

ーーーこれから挑戦したいことはありますか?

ジャンルを問わず、いろいろな映像作品に携わっていきたいですね。最近、作品数が増えて意外と似た映像も多い気がしていて「なにこれ、見たことない!」というのを感じづらくなった気がしています。複雑怪奇なことやスケールの大きさなどではなく、もっとシンプルなことかもしれないですね。

ーーー仕事をする上での必須アイテムは?

なんの捻りもないですが、スマホです。いっそ手術して、スマホを手の一部として身体に付けてもらってもいいくらい(笑)。仕事のやり取り等に使うのはもちろんですが、プライベートでは、家にいるときにどこにいても何をしていても、ずっと何かしらの映像を見ていることに気づきました。映画でもドラマでもMVでも広告でもYouTubeでも、ジャンル問わず、本当になんでも見てます。子どもみたいなんですが、動いているものが好き、みたいな。映像がないと落ち着きません。制作サイドとしての目線ではなく、純粋に楽しんで見るよう心がけています。面白い作品の共通項があるとしたら、、、それは「編集」かもしれませんね。

ーーーありがとうございました。

次回はP.I.C.S.のオフィスにお邪魔し、会社の制度や社内の雰囲気などご紹介する予定です。どうぞお楽しみに。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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