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AI時代にクリエイターやエンジニアに求められることとは!?

IMAGICA GROUPは、エンタテインメント分野から産業分野まで、"映像”に関するサービスをグローバルにワンストップでお届けしている企業集団です。
その中でも、力を入れているのは、最先端の映像表現を追求した「ライブエンタテインメント事業」。
コロナ禍で激変したライブエンタメですが、音楽イベントやコンサートなど、リアルライブの体験価値が”再認識”され、市場は回復傾向を辿っているといわれています。

コロナ禍を経て映像表現におけるクリエイティブとテクノロジーはどのように変わったかについて語った第1回はこちらから。
今回はAI時代の映像表現や我々に求められる技術や能力について語ります。


今回お話を聞いたのは…

久保田純(くぼたじゅん) 株式会社フォトロン 執行役員兼技術開発本部長 IMAGICA GROUP Advanced Research Groupディレクター/2005年、IMAGICA(現IMAGICA Lab.)入社。画像処理技術を用いた、映画・CM用の社内ツールの開発に従事。2012年にフォトロンに異動。2016年、機械学習、3次元スキャン/再構成などの研究開発に取り組み、ECML-PKDD 2016 Discovery Challenge(cQA部門)では世界第1位を獲得。2021年、IMAGICA GROUP内の開発部門がフォトロンに統合され、その責任者として執行役員・技術開発本部長に就任。IMAGICA GROUPの開発部門としてグループ全体の製品・サービス開発や新技術開発を担う。

早川正祐(はやかわまさすけ) 株式会社IMAGICA EEX (イマジカ イークス)  COO/1997年、株式会社デジタルスケープ入社。クリエイター人材事業に従事。2007年株式会社ワークスコーポレーション取締役。2014年、東京国際プロジェクションマッピングアワードを立ち上げ。2020年、株式会社IMAGICA EEXの創業に参加、COOに就任。メタバースなどライブエンタメのDX事業を担当。

諏澤大助(すざわだいすけ) 株式会社ピクス 映像プロデューサー・クリエイティブディレクター/2012年に東京駅丸の内駅舎で行われ大きな話題を呼んだ 「TOKYO STATION VISION」で映像制作に携わったのをきっかけに、プロジェクションマッピングをはじめとする空間映像のコンテンツプロデュースを多数手がける。OOH、CM、Music Video、Live、Broadcastなどジャンルを問わず、プロデュース領域は多岐にわたる。

諸石治之(もろいしはるゆき) 株式会社IMAGICA EEX (イマジカ イークス) 代表取締役CEO兼CCO/1998年、放送番組制作会社に入社し、8K・大型映像空間の演出や、プロジェクションマッピング・展示会などのプロデュースを手がける。2016年、ROBOTに入社、エンタテインメントコンテンツの企画・プロデュースやクリエイティブとテクノロジーを融合した新規事業開発に携わる。2018年、 IMAGICA GROUP で新規事業企画、戦略担当、グループ連携プロジェクト統括、東京五輪イノベーションスーパーバイザーなどを歴任。2020年7月、IMAGICA EEX 代表取締役CEOに就任。

エンタメは時空を超えて楽しめるように

久保田純(くぼたじゅん) 株式会社フォトロン 執行役員兼技術開発本部長 IMAGICA GROUP Advanced Research Groupディレクター

久保田「コロナ禍になってから音楽ライブ関連でのライブ配信が注目されましたが、実はスポーツでは、コロナ禍前から進んでいましたよね。野球やサッカーなど、現地で応援することはもちろん、テレビで観戦したり移動中にラジオで聴いたり、スポーツバーで盛り上がったり、パブリックビューイングが開催されたり……当たり前にいろいろな形で楽しまれていましたね。さらに、最近ではメジャーな競技以外も身近になりました」

諸石映像の技術によって、マイナーなスポーツもどんどん楽しめるようになり、撮る技術や配信する方法も増えて、スポーツの魅力が伝わりやすくなりました。今まで知らなかった競技に触れる機会が増え、スポーツ自体が盛り上がっていく。ライブエンタメの進化によって、相乗効果も実感しています」

早川「スポーツはもともとリアルタイムで観るものでしたが、アーカイブも重要視されるようになってきました。リアルタイム映像とアーカイブの両軸で進化していますね」

久保田「リアルタイム性は当然大事な要素ですし、お金を払う人は確かにいらっしゃいます。一方でドラマや映画は、観たいときに観られるオンデマンドが当たり前になりましたし、開始時間に遅れてもディレイ再生で最初からあたかもリアルとして観る需要も高まっています。いつ楽しむか選択肢ができたことは大きいです」

早川正祐(はやかわまさすけ) 株式会社IMAGICA EEX  COO

早川「テクノロジーとクリエイティブを組み合わせることで、時空を超えてエンタメを楽しめるようになりました」

クリエイターがテクノロジーをどう料理するかが映像表現

久保田「諏澤さんのプロジェクションマッピングのお話に戻ると、表現方法が“プロジェクションマッピングありき”ではないですよね。空間演出をする中で、手法の一つとしてプロジェクションマッピングを採用した形でしょうか」

諏澤大助(すざわだいすけ)株式会社ピクス 映像プロデューサー・クリエイティブディレクター

諏澤「はい。やはりテクノロジーをどう料理するか、という部分は映像表現においてすごく大事だと思っています。もちろん、テクノロジー自体が素晴らしいことが前提としてありますが、私たちがどう料理できるかによってそのすごさが際立つというか。見る側の一般の方々の目はどんどん肥えていきますし、飽きやすい。新しいテクノロジーも取り入れつつ、ときにはアナログの表現技法を用いた方がいいものを生み出す場合もあり、我々クリエイターは常に頭を悩ませています」

久保田「テクノロジーが進化すると、AIに仕事を奪われるというような話もありますが、AIにできないことも多いですよね。例えば、会社紹介などで『バーチャルヒューマン』に話をしてもらう場面があるとします。もちろんロボットよりも人間の方がナチュラルに話せてよいのですが、決まっている言葉や内容を話すのは人間でなくてもできることです。むしろ著作権がない方が楽ですし、文章を入れたら喋ってくれる方が安心できるのかもしれません。ただ、演技をする場面では、監督やクリエイターの意図を酌んで、それを実現させることは、AIには任せられません

諏澤「これまでさまざまなテクノロジーに触れてきたうえで、やはり人の発想や技術も素晴らしいものだと改めて感じています。テクノロジーが進化しても、人の関わりは求められ続けます。私たちが関わっていた部分がすべてAIに成り代わってしまうとすると、それはとてもつまらない世界になってしまうと思います。テクノロジーがどこまで進化していっても、映像表現は私たちクリエイターが担うものです。AIに負けないように、これからもがんばらなければいけませんね」

ユーザー視点で面白いものをつくるために、人間の能力として必要なこととは

諏澤「僕らは常に、映像を見る人、ユーザーの気持ちを第一に考えて映像制作をしています。クリエイターが自己満足で作ってしまっては、相手には響きません。まずユーザー視点を持って、純粋に『おもしろい』『楽しい』と感じるものはなにかを、妥協せず、あきらめずに考え続けています

久保田「諏澤さんがおっしゃるような、ユーザーや見る人の気持ちをイメージすることは、クリエイターもエンジニアも、どの職種でも大事なことだと思います」

早川最後のゴールイメージを描けている人は強いですよね。目的を理解したうえで仕事に携わることは重要。自分たちが提供するものは誰に届けるのか、その人たちが楽しんでもらえるのかを軸に考えていきたいです。単に自分がいいと思っているものを提供するのとは違いますよね。得意技はあるけどチームプレイもできる、固定概念に捉われず柔軟に取り組める人がいると心強い」

諏澤「(自身の)パフォーマンスを最大限見せることにこだわってしまうと、そこから先に広がっていかないですよね。どういう技術がいいか、どういう映像がいいかだけではなく、欠点や微妙な部分を曖昧にぼかして、いいところを顕著に表現できる人は、才能があると感じます」

諸石『ゼネラリスト』『スペシャリスト』という表現がありますが、僕は両方の視点を持った人がいいと思っています。木を見ることもできるし、同時に森を見ることもできる。そんな視点を持っている人が集まると、おもしろいことができそうな気がしてワクワクします。これは僕自身もそうありたいと思っている部分です」

諸石治之(もろいしはるゆき) 株式会社IMAGICA EEX 代表取締役CEO兼CCO

早川「制作をしていると、どうしても目の前のことに没頭してしまうため、客観視することが難しいときもあります。ただ、そんな中でもほかのメンバーや第三者の意見をどう消化するかは、働くうえで大切な要素かもしれません」

諏澤「良いものを作るには、いろいろな人の力が必要です。IMAGICA GROUPにはさまざまなスペシャリストやジェネラリストな方がたくさんいらっしゃるので、コラボレーションして力を合わせることで、世界の人に驚きと感動を提供していきたいですね」

IMAGICA GROUPは、テクノロジーを生み出すことに強みを持つ集団と、多彩なクリエイティブ表現に長けた集団が関わり合い、多彩な映像表現を提供しています。この強みを活かし、まだまだ成長領域である新しいライブエンタメの実現を加速していくとともに、さらにエンタメ分野だけではなく、産業領域への応用も目指してまいります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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本記事は2024年2月時点の情報をもとに掲載しております。最新情報とは一部異なる可能性もございます。


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