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ハイスピードカメラはなぜ高速現象を捉えられるのか

こんにちは、IMAGICA GROUP公式note編集部です。
当社グループでは”映像”を軸に、エンタテインメントと産業の2つの分野にて事業を展開しています。

今回は“産業分野”にフォーカスし、グループ会社のフォトロンが誇るハイスピードカメラを連載記事でご紹介。後編ではハイスピードカメラの仕組みをご説明します。
ハイスピードカメラでは以下の動画のように、人の目には見えない一瞬を捉えることが可能です。

ハイスピードカメラとは何か、一瞬を捉える神秘映像の世界を紹介した前編はこちらをご覧ください。


高品質を保証する国内製造のカメラを世界へ出荷

米沢工場で一つ一つ丁寧に作っているフォトロンのハイスピードカメラ

フォトロンのハイスピードカメラは国内の自社工場(山形県米沢市)で一括生産されています。開発から製造まで一貫して自社で行っており、開発段階の各種試験や出荷前の厳密な検査・導入後のサポートなどすべて国内で行っています。

そして、完成した製品は、日本国内だけでなく、実は世界中で使われています。なんとその数、40ヵ国以上!
 
使用される業界や業種は、基本的に日本と同じですが、中には日本ではできないような(カメラを何十台も使うような)スケールの大きい実験もあり、世界の広さを知ることもあります。
 

カメラの中はどうなっているの?

こちらはハイエンドかつコンパクトを実現したハイスピードカメラ「FASTCAM Nova」のカメラ内部と、各セクションの役割です。
黄色の矢印はデータの流れで、緑色の矢印は撮影を行う指示の流れです。いきなり難しい用語が出てきましたが読み飛ばしていただいて大丈夫です…。

光は撮影用レンズを通して、カメラのイメージセンサーに届きます。
イメージセンサーでは、光を電気に変換します。その後、変換された電気がADC(Analog-Digital Converter)という回路を通り、アナログ信号をデジタル信号に変換し、メモリ(MEM)部分に記録されます。ここまでが撮影の一連の流れで、カメラの中で起こっていることです。

撮影後は、DSP(Digital Signal Processin)に送られたデータを処理し、モニターやPCで表示させたり、データ保存を行うなど、再生データに変換します。

どんな仕組みで一瞬を撮れるの?

ご紹介してきたハイスピードカメラですが、一体どのような仕組みなのでしょうか?
普通のカメラよりも、1秒間にたくさんの画像を撮影できることはお伝えしましたが、もう少し詳しくみてみましょう。
 
目にも止まらない一瞬をどうやって撮影するのか。普通のカメラが1秒間に30コマ撮影するところ、フォトロン 最高性能のハイスピードカメラでは200万コマ、つまり約7万倍も多く撮影できるのはなぜなのでしょうか。 

ハイスピードカメラも通常のビデオカメラと同じように進化してきました。フィルムを使っていた時代は、フィルムを速く回すことで高速撮影を実現させていました。その後、ビデオテープを経て、現在のメモリ式へと進化しました。

センサーを高速駆動し、高速でメモリに書き込む

メモリ式ではフィルムやテープを高速で回す必要はありませんが、センサーを高速駆動させ、高速でメモリに書き込むことで撮影を行っています。

なぜセンサーを高速駆動させると一瞬の映像が撮影できるのでしょう?
ここでいうセンサーとは、先述の通り、光を電気信号に変換して記録する役割を果たす「イメージセンサー」のことです。今回はわかりやすいように、カメラの内部でイメージセンサーが、超高速で飛んでくるボールをキャッチし、カゴに収納する動作を行っていると考えてみましょう。

撮影したい超高速現象はボールのスピードと同じです。超高速スピードで飛んでくるボール(光)を、イメージセンサーがキャッチしてカゴ(メモリ)に入れます(=記録する)。一般的なカメラでは、キャッチャーが10秒間に1個の速度でボールを取ってカゴに入れます。つまり1秒間に1個のボールが飛んできても、カゴに入れられる(記録できる)のは10秒間で1個だけです。しかし、ハイスピードカメラでは、キャッチャーが非常に速くボールをキャッチし、カゴに入れることができます。1秒間に1個の速度でボールが飛んできても、すべてを受け止めて順番通りにカゴに保存できるのです。
 
要するに、キャッチャー(イメージセンサー)が非常に優秀だということです。

超高速現象による"一瞬"の撮影手法は?

次に、撮影手法に関して、みなさん疑問に思いませんか?
いつ起きるのかがわかっていれば、ちょっと前から録画ボタンを押せば撮れるでしょうけど、いつ起きるかわからない現象だと、録画ボタンを押してからでは間に合わないのでは…?と。
特に雷なんていうのはまさに、いつ起こるかわかりませんし、一瞬で終わってしまう現象です。撮影しようと思ったら、もう光り終わっていたということがありそうです。心配になりますよね。

安心してください、撮れますよ!

プロ用のハイスピードカメラには「トリガ」と呼ばれる機能があります。
トリガは、撮影タイミングをカメラに伝える役割を果たします。

例えば、エンドトリガというよく使われる機能があります。
これは、過去を録画できる機能です。
ドライブレコーダーのように、ずっと撮影しておいて、現象が起きたら録画ボタンを押して撮影を停止することができるので、いつ起きるかわからない現象も確実に撮影ができるのです。

この他に、被写体の動きを検知して自動で撮影を開始したり、外部機器の信号によって撮影を開始・停止したりと様々なトリガがあります。

トリガ機能で、雷も捉えることができます

おわりに

ここまで、ハイスピードカメラについてお伝えしてきました。フォトロンのこと、ハイスピードカメラのことを知っていただくためには、こちらの動画も参考になると思います。お時間あればぜひご覧ください。

ハイスピードカメラのこと、少しはおわかりいただけましたでしょうか。
フォトロンではお客様の撮影したい高速現象に合わせて、豊富なハイスピードカメラをラインナップしております。次回は撮影用途ごとに、カメラをご紹介していく予定です。最後までお読みいただきありがとうございました。


本記事は2024年4月時点の情報をもとに掲載しております。最新情報とは一部異なる可能性もございます。




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