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総合声優雑誌としての矜持を胸に 『声優グランプリ』副編集長

IMAGICA GROUPのグループ会社で、TVアニメ『薬屋のひとりごと』の原作小説の出版社としても注目されるイマジカインフォス

声優総合情報誌として、声優・アニメファンから熱い支持を受ける『声優グランプリ』 も同社が発刊しています。
声優さんとの信頼関係から、誌面を飛び出したイベント企画が生まれることもあるそう。『声優グランプリ』 副編集長の山内琴美さんに、編集現場のこと、日々の仕事で大切にしていることを伺いました。

王道を外さない誌面づくりを

――山内さんが副編集長を務める『声優グランプリ』は、今年、創刊30周年のメモリアルイヤーですね。

いくつかある声優雑誌のなかでも最も歴史のある雑誌です。さらに、毎月刊行する定期刊行雑誌としては唯一。この歴史を途絶えさせることなく、未来につなげていくための節目の年だと編集部一同、気合を入れています。

――普段の仕事内容を教えてください。

声優さんの取材、撮影など、『声優グランプリ』の誌面制作を中心に、アニメ作品関連のパンフレット制作、声優さんの写真集の刊行、イベントの企画・運営なども行っています。

――誌面制作において、山内さんがとくに大切にしていることは?

『声優グランプリ』は、この一冊を読めば、声優さんに関わるトレンドがすべてキャッチできるという「声優総合雑誌」をめざして制作しています。いちばん大切にしているのは、声優ファンがなにを求めているか、という視点。声優やアニメ、二次元キャラクターの魅力を最大限に伝えるということを考えると、たとえばモードなスタイリングはマッチしないことも。トレンドや今っぽさはもちろん大事ですが、王道からブレないということも重要です。

編集思考をイベントの企画・運営にも応用

『声優グランプリ』編集部員は6人。イベントの企画・運営などは、別部署と共同で行っている。

――山内さんは『声優グランプリ』編集部に配属されて何年目ですか?
 
入社以来ずっと『声優グランプリ』一筋で、8年目になります。イマジカインフォスに入社したのは、エンタテインメント業界で仕事をしたいという気持ちが強かったから。当時は声優やアニメに特別詳しいわけではありませんでしたが、仕事をしながら学び、どんどん好きになっていきました。
とくにここ数年、「声グラ」(声優グランプリの通称)というブランドをどう活かし、より育てていくか、という思考が求められるようになってきて、仕事の幅も広がっています。会社全体でも、出版社でありながら出版以外のことを考える時間が年々増えているかな、という感じはありますね。

――毎月の誌面制作に加え、雑誌編集以外の業務も。戸惑いはありませんか?

スタッフや撮影場所をコーディネートし、ページの演出を考えて、最大限効果的な誌面を作る。編集の仕事って、プロデューサーの視点にも通じるものがあるかな、と思います。日頃行っている編集思考は、そのままイベントの企画・運営などにも応用できています。雑誌制作以外の仕事をして、「雑誌づくりって、いろいろなことを考えているんだな」なんて改めて編集の仕事のポイントに気づいたりもして(笑)。いい相乗効果が期待できるような気がします。

長い歴史を誇る『声優グランプリ』。

今、ここにある声を逃さずに

――これまでの仕事でとくに印象に残っているものはありますか?

ひとつ挙げるとするなら、声優の西山宏太朗さんの写真展でしょうか。雑誌でもお世話になっているカメラマンの方から 「西山さんと作品撮りをしてきた素材がたくさんあるんだけど」とご相談を受けて、ぜひ『声優グランプリ』のブランドを使って写真展をしましょう、と企画したんです。ただ、会期が2週間にわたる長期イベントは、弊社としても初めて。会場探しやグッズ制作、在庫の管理など、すべてが初めてづくしで、走りながら学ぶ感じでした。バタバタした部分もありましたが、応援してくださるファンの方と直接コミュニケーションできる機会となったことは、私たち編集部にとってもすごくうれしかったですね。なにより西山さんがすごく喜んでくださって。思い出深い仕事です。

――今後の目標、ビジョンを教えてください!

いちばんの目標は、30年の歴史を持つ『声優グランプリ』という雑誌をしっかり守っていくということ。先を見るというより、今、私たちの目の前にある声を逃さないように、注意深く聞くことを大切にしたいと考えています。
また、他編集部とも、より協力をしながら、誌面だけにとどまらない挑戦もしていけたらと思っています。


ぜひ、これからの『声優グランプリ』にご期待ください。
次回はイマジカインフォスで『S Cawaii!』副編集長を務める森さんにお話を伺う予定です。
最後までお読みいただきありがとうございました!

本記事は2024年1月に実施したインタビューをもとに掲載しております。最新情報とは一部異なる可能性もございます。


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