見出し画像

正確な予報と人間味あふれる言葉で伝えていきたい |ウェザーマップ 代表取締役社長 森 朗

テレビなどでお馴染みの天気予報ですが、気象予報士派遣や気象情報の提供および配信を行う株式会社ウェザーマップもIMAGICA GROUPのグループ会社です。

今回は、自身も気象予報士で、ウェザーマップ 代表取締役社長 森朗にウェザーマップはどんな会社なのか、なにを大切にしているのかなどインタビューしました!


個性豊かな構成員がウェザーマップの財産

株式会社ウェザーマップ 代表取締役社長 森 朗(もり あきら)
Profile:大学卒業後、13年間鉄鋼関連企業で経理、総務、営業職に従事。1995年に気象予報士の資格を取得し、ウェザーマップに入社。TBS『ひるおび!』をはじめ、テレビ、ラジオ番組に多数出演。2017年7月よりウェザーマップ代表取締役に就任。著書に『異常気象はなぜ増えたのか̶̶ゼロからわかる天気のしくみ』(祥伝社)など。出演番組:TBSテレビ『ひるおび!』

ウェザーマップの特徴は何かと問われれば、真っ先に「構成員一人一人が非常に個性豊かで存在感がある」ことを挙げるでしょう。プロ級の写真を撮る人もいれば、空手家もいる。趣味のツーリングやランニングで、専門誌に連載を持っているメンバーもいるし、チョークアートの才能を磨く人もいる。私自身もかつてサーフィン誌に寄稿していたこともあります。

そもそも天気は、私たちの生活と切り離すことのできないものです。
日々の暮らしはもちろん、スポーツもレジャーも文学や芸術も、天気と関わりがないものはありません。
社員が多趣味で、それぞれの特技を伸ばしていることは、天気予報にとってもプラスに働くもの。「天気予報の会社」という枠に収まりきらない個性があり、特技をいかしながら自由な発想ができる。肩書にとらわれずに仕事をし、個人がそれぞれに達成感を得ることができる。
それが創業者の森田正光を中心に作り上げてきた、ウェザーマップのカルチャーであると感じています。

「天気予報」は天気の「予想」と「報道」、
単なる情報ではなく、「文化」を目指して

出演番組:TBSテレビ『ひるおび!』
好きな食べ物:銀座天龍の餃子! 5歳のころから通っています。
好きなお酒:ビール、ワイン、日本酒、泡盛

近年、温暖化による気候変動などで、天気予報に求められるものがより大きくなっていると感じます。さまざまな技術革新によって予報の精度もどんどん上がってきています。

ただ、問題はコンピューターがはじきだす情報だけでは、説得力に欠けるということ。
なぜこういう現象が起こるのか、納得のできる説明がなければ、人は動きません

予想の正確さはもちろん大事ですが、それを「いかに伝えるか」もまた大切です。

予想と報道の2つがそろって初めて、「予報」となります。

天気予報を生活に役立ててもらうためには、予報士は人間味のある解説、伝え方を追求し続けることが欠かせません。
話し方の技術だけでなく、柔軟な発想力と感性、そして刻々と変わる天気に対応する瞬発力を養っていくことが求められます。

また、天気予報は単なる情報ではなく、文化であるべきだと考えています。
たとえば、「熱帯夜」という言葉を作ったのは、天気予報の草分け的な存在である倉嶋厚さん。そして「洗濯指数」を考案したのは、当社会長で気象予報士の森田正光。

こうした後世に残るような世の中のスタンダードを作れる人材を、ウェザーマップから輩出していきたいですね。当社の社員には、たくさんの趣味を持って感性を磨いていただきたいと思っています。

たいていの失敗は私も経験済みですから、
失敗を恐れないで

趣味:石垣島に伝わる八重山古典民謡。三線を弾きながら歌います。ブラジル音楽、海遊びも好き。
家での役割:愛猫4匹の調整役。性格も行動パターンも食べ物の好みも違う猫たち。猫関係も複雑で、ケンカの仲裁など調整が大変です(笑)。

社長としての私の役割は、自分のノウハウや経験を伝承して、若い世代の伝える力を育てていくことだと思っています。失敗や間違いも、若手にとっては勇気づけられるエピソードとなることもあるでしょう。

私の失敗談は山ほどあって、もう覚えていられないほど。楽屋からスタジオに移動している間に雨が降り始めていたのに「まだ雨は降っていませんが」と言ってしまったり、アクシデントによって1週間前の衛星画像が映し出されていたにもかかわらず、気付かないまま「今日のひまわりからの画像では......」とまことしやかに解説したこともあります(笑)。

こうした経験も含めて、次世代にアドバイスできることはすべて伝えていくのが、私に与えられた役割のひとつだと思っています。

最新技術にアンテナを張り、新しい表現方法を模索中

当社には、データ解析などの研究開発を担う部署もあります。天気予報そのものがビッグデータでもありますし、AI 技術なども既に活用されています。

また、天気予報は最新の放送技術と相性のいい分野でもあります。コンピューターグラフィックスも早くから取り入れられてきましたし、テレビで用いられるバーチャル合成などの新しい映像技術は、まず天気予報から試されてきた、という歴史もあります。当社でも、常に新しい技術にアンテナを張って、次世代の天気予報を作る映像処理や表現方法を研究中です!

最新技術によって表現方法を広げられれば、今まで表現できなかったものも伝えられるようになるわけで、天気予報とはまさに温故知新の分野です。

技術開発においては、IMAGICA GROUP各社とのコラボレーションも進んでいます。今後はますます事例を増やし、お互いの知見をいかしながら新しい天気予報を作っていけたら、と考えています。

「こんな人いないかな?」「この分野の話を聞ける人は?」とお探しのことがあれば、ぜひ当社に声をお声がけください。
天気以外の分野でも、記事やコラムの執筆、書籍や映画の監修、ナレーション出演などなどもお待ちしております。


森社長ってこんな人

予報士としても趣味人としても憧れる「全力投球」の人
予報センター 主任 気象予報士 原田 雅成

TBSテレビ『ひるおび!』 でおなじみの森社長は、テレビ画面からにじみ出ている通りの柔和なお人柄です。社内では雄弁な方という印象はないのですが、こと天気については短くもずっしりと重い言葉を、ぽんと投げかけてくださいます。
弊社の気象予報士たちは、そんな言葉にいつも背筋を伸ばしてもらっています。
実は、私は森社長と同じ「ブラジル音楽」という趣味を持っています。
以前、森社長と二人でブラジル人音楽家のライブを観に行ったことがあります。彼らの超絶技巧に舌を巻いたのも束の間、それよりも驚いたのは、終演後のブラジル人音楽家たちと森社長がポルトガル語で流暢に会話をされていたことです。ポルトガル語だけでなく、7弦ギターや沖縄の三線も弾きこなす森社長。気象予報士としてだけでなく、好きなことに全力を尽くすその背中に、私はいつも憧れを抱いています。

ウェザーマップってこんな会社

営業本部 兼 管理本部 
チーフ 三和 百合香

赤坂駅から徒歩1分。気象会社らしく、空がよく見えるガラス張りのビルの1フロアにオフィスがあります。 事業内容は主に3つで、気象予報士の業務、気象データの提供配信、資格取得スクール運営ですが、一言で「天気のプロ集団」と言えばわかりやすいでしょうか。 気象庁から受け取った情報を基に、日々の天気や桜の開花予想などの独自予報をしたり、民間企業や自治体、農家向けに気象データや指数の提供も行っています。 私が入社したときは40数人だった仲間も、今では全国で200人ほどに増えました。皆さんの身近なところでは、テレビやラジオに出演している気象予報士を検索すると、当社の気象予報士だった..! ということも多いのではないでしょうか。オフィスのスタジオからは天気予報動画を毎日配信中です。

オフィスには天気に関する書籍や資料がたくさん
社内スタジオから天気予報動画を配信中!


本記事は2024年1月時点の情報をもとに掲載しております。


この記事が参加している募集

IMAGICA GROUPの最新情報を発信しています。ぜひフォローお願いいたします!