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仕事をエンタメとして捉え、楽しい方向に持っていく |ROBOT プロデューサー 佐藤 広隆

IMAGICA GROUPのグループ会社で、エンタテインメント作品から広告コミュニケーション、最近ではデジタルコミュニケーションや展示映像など様々な分野にチャレンジしているROBOT COMMUNICATIONS INC. (以下ROBOT) 。同社でCMを中心に広告制作を手掛けるプロデューサー 佐藤 広隆さんは仕事を遊びやエンタメと捉え、「こんな楽しい仕事はない」と語ります。
同社の企業理念である「エンタテインメントを通じて、 勇気と希望を社会に与えていく」 をまさに実践し、活躍される佐藤さんに、広告制作の現場で働くおもしろさについて伺いました。

株式会社ロボット 制作本部第1プロデュース部 プロデューサー 佐藤 広隆(さとう ひろたか)Profile:2008年新卒入社。広告映像を中心に広告制作全般に携わる。プロダクションアシスタント、プロダクションマネージャーを経てプロデューサーに。現在はTBWA\HAKUHODOにも業務委託として在籍している。

こんな遊びみたいな仕事はない!? どうせなら楽しい方向に舵を取る

僕自身は、制作プロダクションでの広告プロデューサーの仕事を、"仕事”だとは思ってないですね。僕たちの仕事は、広告を作りたいお客様に対して、どんなアプローチができるかを考えて提案し、アウトプットを創り出すことです。自分次第でいくらでも楽しい方向に持っていくことができるので、こんな遊びみたいな仕事はほかにないのでは?と思って楽しんで仕事をしています。
 
プロデューサーの仕事は、端的に言えば、制作物のクオリティを上げるためにチームを組成し、予算含め全体の進行を管理し、差し障りなく納期に間に合わせることです。クライアントのターゲットを意識した戦略と、納期・予算内でできることを工夫して、知恵を絞って作り上げていく。僕自身は予定調和的に仕事をするのがあまり好きではないタイプ。「この企画だったら、普通はこうするよね」というセオリーがあったとしても、別の方向で考えてみたい。せっかくやるのであれば、楽しい方向に持っていきたいので、どこかでチャレンジしてみたいという気持ちで仕事に臨んでます。
 
なので、毎回同じ仕事はひとつもなくて。企画もいつも違うので、文化祭の出し物を考えているような感覚に近いです(笑)。「どうやってこれを実現させよう!?」とわくわくする気持ちで、常にエンタテインメントを作っている感じ。「仕事をさせられている」と思ったことは一度もないんです。

クライアントの課題解決を突き詰めていけば、結果はあとからついてくる

広告には2つの軸があると考えています。ひとつは広告主であるクライアントを満足させるもの。たとえば商品やサービスが売れるとか、知名度が上がるなど、クライアントが求める結果を出せるもの。一方で、作品として賞を取ったり、世間から評価されるという軸があります。賞を狙って、クオリティに振り切って作る場合もあります。僕としてはこの両軸を叶えるもの、クライアントが満足するような成果の出るものにしていったら、結果として作品が評価され、賞はあとからついてきた、というものを作っていきたいと考えています。それが一番健全で、広告のあるべき形でしょうね。
 
僕が関わった作品の中で、この両軸を実現できたといえるものに、マクドナルドのアルバイト採用キャンペーンがあります。クライアントはアルバイトの採用課題を抱えていて、ターゲットとなる若い世代に響くように突き詰めて設計していったら、結果として世界最大規模の広告祭「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル2024」で金賞を含む3つの賞を受賞しました。
マクドナルドといえば、”スマイル0円”が有名ですよね。日本マクドナルドの中ではブランドシンボルともいえるものだと思います。ただ、いまのZ世代と呼ばれる若い方々にスマイルを強要するのって相当ナンセンスなんじゃないか?という話が出て、逆にスマイルを真っ向から否定するものをやってみようと始まったのがこの「スマイルあげない」キャンペーン。マクドナルドという大企業が、自分たちが積み上げてきたスマイルという資産を全面否定するということに、世の中からの反響・共感があって、Z世代からも「マックいいじゃん」「アルバイトしてみようかな」と採用にも繋がっていきました。
 
もっとも、最初はクライアントの中でも、「"スマイルあげない”なんてものが社内で通るのだろうか」という想いはあったと思います。ただ、採用を増やしたいという課題も抱えていらした。思い切った提案をこちらからすることで、「乗っかってみようかな」と思わせることができた。もちろん、クライアントとクリエイティブチームとで築き上げてきた関係性、信頼度があったからこそ、提案に説得力が生まれたと思います。

広告映像は最高に贅沢な作品

広告映像のおもしろさは、なんといっても「贅沢」なことだと思うんです。テレビのCM映像は15秒から長くても30秒。映画だったら一瞬で終わってしまうような短い時間です。そんな短い映像に、クライアントをはじめ、たくさんの決裁者が関わってくるのは、映画作りとはまた違うおもしろさがあると思っています。その15〜30秒の短い時間のためにとてつもないこだわりがそこに詰まっているわけで、こんな贅沢な仕事はほかにないんじゃないかな。
最近はテレビ離れと言われてはいますが、誰もが知っている作品やフレーズなど、「あのCM」と言えば、パッと出てくるものはあるじゃないですか。子どものころに見た忘れられないCMもありませんか? そうやって残り続けるもの、「名作」と言われるような作品を作りたいですね。それはまだ、自分の中でできていないと思っています。
スクリーンに名前を刻みたいという単純な理由で、いずれ劇場映画も手掛けてみたいという気持ちもありますが、広告映像の仕事も好きなので、並行してできたらベストです(笑)。ROBOTでは社内公募制度などもあり、映画も広告もどちらにも携わろうと思えばチャンスはある。近い将来、挑戦してみたいことのひとつです。

次回はプロデューサーとして大切にしている価値観や、心がけていることなどを伺います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


ROBOTの事業領域は、CM・ウェブ・劇場映画に始まり、近年はグローバル配信ドラマ・XRコンテンツ・大型アトラクションなどへと広がっています。
社内には様々な部門、様々な業務があり、随時募集を行っております。
ご関心があるようでしたら、こちらのリクルートサイトもご覧ください。

本記事は2024年9月に実施したインタビューをもとに掲載しております。最新情報とは一部異なる可能性もございます。

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