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自分が困ったときに助けてくれる人を何人作れるか。プロデューサーの資質とは!?|ROBOT プロデューサー 佐藤 広隆

IMAGICA GROUPのグループ会社で、エンタテインメント作品から広告コミュニケーション、最近ではデジタルコミュニケーションや展示映像など様々な分野にチャレンジしている ROBOT COMMUNICATIONS INC. (以下ROBOT)。同社でCMを中心に広告制作を手掛けるプロデューサー 佐藤 広隆さんは、仕事を“遊び”と捉えながら楽しんで働く姿が印象的です。
後編ではプロデューサーとして大切にしている価値観や秘訣、忘れられない仕事について伺います!

●前編はこちら


過酷な日々によって鍛えられたプロデューサーの資質

株式会社ロボット 制作本部第1プロデュース部 プロデューサー 佐藤 広隆(さとう ひろたか)Profile:2008年新卒入社。広告映像を中心に広告制作全般に携わる。プロダクションアシスタント、プロダクションマネージャーを経てプロデューサーに。現在はTBWA\HAKUHODOにも業務委託として在籍している。

僕がはじめて"プロデューサー”という立場で手掛けたのは、とあるアパレルブランドのCMでした。某有名女優さんを連れて、ブラジル リオデジャネイロのスラム街でロケをするというもの。武装した現地の警備員を4人ほど雇って撮影を敢行。スラム街といっても、街全体がカラフルで綺麗なところなんですね。大きな事故もなく、とても良い作品ができたと自負しています。
本当はなにかトラブルが起きて…なんて裏話ができたら面白いと思うんですけど、あいにくそういうエピソードに恵まれていなくて。

プロデューサーになる前は、プロダクションマネージャーという仕事に就いていました。プロダクションマネージャー時代はたくさん鍛えられたので、そこでプロデューサーとしての役回りを肌でつかんだ感じはあります。
プロダクションマネージャーは細かな予算管理や各所との交渉など、プロデューサーの手となり足となり、連携しながら進行していくポジションです。僕は、このプロダクションマネージャーの役割こそが最も大切だと考えています。
 
そんなプロダクションマネージャー時代に、一番多くの時間を共にして、鍛えてもらったプロデューサーがいます。その方は僕にとって憧れの人。入社当時から、ROBOTのとある広告の部署で、みんな黒い革ジャンに黒いブーツを履いた全身真っ黒な人たち、傍から見ると海賊集団みたいな先輩たちがいたんです(笑)。遠目に「カッコイイな〜」と憧れていた僕に、その先輩は「うちの部署に来いよ」と声をかけてくださり、入社3年目にして念願の配属が叶いました。その先輩との仕事はすべて過酷な案件なのですが(笑)、一番覚えているのは、世界的に有名なスポーツブランドによる、2013年サッカーワールドカップ応援キャンペーンプロジェクト。当社が設計・制作から映像まで、全てを担当、「野外デジタルエクスペリエンス」としてWEBサイトやアプリ、XRなどのデジタル技術を駆使し、屋外でブランドの世界観を体験できる仕組みを作り上げたのです。

これが、とても大変でいまの時代には考えられない働き方でしたけど、この過酷な日々のおかげでいまがある、と言えるのかもしれません。
その先輩が取ってくる案件はいわゆるスタークリエイターと言われる方々とのお仕事が多く、眠れない・帰れないなど、たいへんな反面、とてもクオリティの高い良い作品に仕上がる。先輩自身も、僕らに仕事を任せてくれる裁量が大きいので、当時プロダクションマネージャーでしたけど、ほぼプロデューサーのような立ち回りをさせてもらえた。体力的にも精神的にも鍛えられたので、20代のときにそういった経験ができたのは、今思うととてもありがたいことでした。 

聞く耳を持たない人の話は誰も聞かない

僕自身がプロデューサーとして大切にしているのは「話を聞く」こと。
正直な話、広告映像制作には「いやいや、それはちょっと無理ですよ」というようなオーダーがたくさんあります。予算的に、時間(納期)的にといった制約は付きもので、頭を悩ませることばかりです。ただ、相手の話をよく聞いてみれば、もしかしたらできる方法があるかもしれない。最初から「それは無理」とお断りするのではなく、一度自分の中で落とし込んで、突き詰めてみる。工夫していけば解決できるかもしれない、そうやって糸口を見つけていくのは有意義な時間だと考えています。
そのためにも、スタッフとの関係づくりはめちゃくちゃ大切。自分が困ったときに、助けてくれる人が周りにどれだけいるか。それって普段の関わりが影響してくることだと思うんですよね。特別意識しているわけではないですけど、日頃からコミュニケーションを取ること、相手の話に共感できる部分を作ることは、常に心がけています。聞く耳持たない人の話は誰も聞かないじゃないですか。プロデューサーの資質として、「人柄」は大事なことだと思います。ってこんな偉そうなことを言ってますが、僕も全然まだまだですけど(笑)。

仕事だけど、仕事じゃない

CM制作は一昔前に比べると、業界的に元気ない、廃れているなんて思われているかもしれません。前編でもお話した通り、僕自身は仕事をさせられていると思ったことはないですし、こんな楽しい仕事はないと思いながら働いてます。普段なかなかできない経験ができるのはこの業界の魅力。ブラジルのスラム街はじめ普通の生活をしていたら行かないような場所に行けたり、皆さんご存知の俳優さんたちと仕事ができたり、遊び心豊かなクリエイターやスタッフの方々に出会えたり…。そんな経験を積めるのは広告映像制作ならではだと思います。
クライアントもさまざまな業種にわたるので、飽きることはないですね。たくさんの世界を知ることができますし、それぞれの業界の知識も身に付きます。なかには、興味のある業界が出てきて、もっと知りたいとクライアントの会社に転職される方もいます。
個人的におもしろかったのはとある楽器メーカーさん。そちらで働いている社員の方々は全員音楽が好きで元バンドマン。音楽への愛がすごかった。その方たちも、「仕事だけど、仕事じゃない」と思って楽しんで働いているんだろうなと思って、とても共感しました。

ROBOTの経営理念である「エンタテインメントを通じて、 勇気と希望を社会に与えていく」 をまさに実践しているような働きぶりの佐藤さん。今後のさらなる活躍に期待が高まります。最後までお読みいただきありがとうございました。

ROBOTの事業領域は、CM・ウェブ・劇場映画に始まり、近年はグローバル配信ドラマ・XRコンテンツ・大型アトラクションなどへと広がっています。
社内には様々な部門、様々な業務があり、随時募集を行っております。
ご関心があるようでしたら、こちらのリクルートサイトもご覧ください。

 本記事は2024年9月に実施したインタビューをもとに掲載しております。最新情報とは一部異なる可能性もございます。 



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